伊勢の神宮 内宮の入口にある宇治橋です


日本全体の総氏神 伊勢の神宮

  • 神宮とは
    20年に一度のお建て替え

  • 神宮とは
    • 一般には「伊勢神宮」と呼ばれることの多い伊勢の神宮。正式には「神宮」と呼びます。
      日本全体の総氏神として、全国の神社が「本宗(ホンソウ」と仰ぐお社。それが神宮です。
      天照大神をお祀りする内宮(ナイクウ)と、豊受大神をお祀りする外宮(ゲクウ)。そして内宮、外宮のそれぞれの 摂社、末社、所管社と、伊勢の近郊に散在する125社。それら全てを総称して、「神宮」と呼ぶのです。
      内宮と外宮には、それぞれの中心となるお宮である「正宮(ショウグウ)」があります。 上の写真は、神宮の中でも最も中心となる、天照大神をお祀りした内宮の御正宮です。石段を登り、 御垣の前に立って、お賽銭を供えるとき、風が吹き白い覆いがなびくと、一瞬姿を拝むことの出来る御正宮。 神様が動くとき風が吹くと言われます。白い覆いがなびいた人は、天照大神が近くまで来て下さったのかも。
      平成28年には先進国首脳会議(G7サミット)が伊勢志摩で開催され、各国の首脳が神宮を参拝されました。
      日本文化の根底にある自然との調和の美に感銘を受けた、との各国首脳のコメントが印象的でした。 文化や宗教観は違っても、人の力を越えた聖なるものに感じる畏敬の感性は同じなのですね。
      神宮は、宮域に足を踏み入れた瞬間から、漂う空気の違いを感じますよ。是非一度はお詣りしてみて下さい。 きっとクセになりますよ^^



  • 20年に一度のお建て替え 式年遷宮

    • 「遷宮」は、今から約1300年前に第40代天武(てんむ)天皇がお定めになり、 次の第41代持統(じとう)天皇の4年(690)に皇大神宮の第1回目の御遷宮が行われました。 以来長い歴史の間には一時の中断(戦国時代)はありましたが、 20年に一度繰り返されて、平成25年には第62回目の御遷宮が無事に行われました。 ( 神宮式年遷宮 SENGU.INFOより抜粋)

      神宮は「式年遷宮」と呼ばれる 20年に1度の社殿建て替えを行っておられます。

      何故20年で社殿を立て替えるのか?
      これは神社界や専門家の間でも、諸説言われております。
      私個人的に納得している説としては二つありまして、

      一つは、「技術の継承のため」という説です。 大工の道に足を踏み入れたばかりの小僧働きの若い大工は、 20年後の遷宮では、一番働き盛りの脂の乗った大工となっています。
      そして次の遷宮では、老練な技を若手に伝えながら、仕事を仕切っていくと言う役割を担うワケですね。
      もう一つは、日本人のDNAがもつ「命のつながり」に 対する意識だと思います。
      人間は必ず死を迎えるワケですが、だれしも「死」を恐れる、と言う気持ちは当然のモノです。

      そう言った怖さの中で、親から子へ、子から孫へと 『自分の遺伝子(命)は永遠につながっていくんだ』という ところに心の平穏・安心感を見いだしてきたのが日本人だと思います。
      その「命のつながり」の日本における象徴が 『天皇』ではないでしょうか。 神代の時代、神話の時代から続いた 命の継承がなされ、まさに日本という国家の連続性とか、 親から子へ子から孫へずっと引き継がれていく人の命・心の連続性を実感することができます
      なにせ、革命や戦争で国が滅亡しなかったと言う証でもありますし、 一般の家庭だとせいぜい 三代か四代前のご先祖様までしか判りませんが (もちろんその前のご先祖様もいらっしゃるはずですが・・・) 天皇家においては古事記や日本書紀から明記されているのですから。

      神宮における20年毎の遷宮は、まさに命の伝承なのでしょう。
      20年ごとに、新しいご用材を用いて、全く同じ形と様式で、造り替えることにより、 全く同じ形の真新しい社殿が誕生する。造り替え、蘇ることにより永遠をめざした神宮に於いては、 原初のスタイルがいつまでも、どの時代にも存在し、今も昔も変らぬまま毎日お祭りがなされている。 日本の国の「イノチ」を新鮮にして、日本全体が若返り、再生され、 つながっていくワケですね。
      これは、「常若(とこわか)」という神道の代表的な考え方の一つでもあります。

      遷宮は20年周期ですが、その真ん中の年10年目を中遷宮と呼び、 この年からいよいよ本番の遷宮に向けて色々な準備が始動します。 ご用材となる木を山から切り出す山口祭、木本祭を皮切りに、何度も祭が行われるのです。

      この写真は神宮のご用材となる木を加工する為の神宮の施設である山田工作所の写真です。 貴重な用材が無駄なく使えるように、 木の大きさや質からどこの部分に使用するのか計画を立てて、 用材の無駄を最小限にとどめるように綿密な計算によって仕様材を選び、墨を打っていきます。

      八角形に加工された材は丸柱として使われるもので、まず木を四角形に成形して、それぞれの角を落として八角形に していきます。さらに角を落として十六角形→三十二角形→丸柱となるんですよ。
      一見丸柱は木の皮を取って少し成形しただけのような感じを受けますが、 実際にはこれだけの手を加えられた高級用材です。

      各材にはどの場所のどの部分で使用するのか書き込まれております。 「皇」や「豊」という字が書いてありますが、「皇」は皇大神宮つまり内宮、「豊」は豊受神宮つまり外宮に 仕様する木という意味です。
      下の写真は、外宮の正殿の鰹木に使用する木を写したものです。お判りになりますか?

      上に示したご用材の木々は、神宮のお建て替え用に神宮が指定した山で、100年先200年先を見据えながら 神宮が植林を繰り返し育ててきた木です。
      また、神宮の各お社の屋根は、ほとんどが茅葺きで屋根が葺かれていますが、その茅も神宮では自ら育てて使っています。

      この写真は、神宮の茅を育てる神宮茅場の様子で、 この茅場にも専任の職員さんがいらっしゃり、丁寧に手入れをされておられます。
      神宮の内宮や外宮からは遠近の場所に点在していますが、神宮にお詣りに行かれた折に時間に余裕があるようでしたら、 山田工作所や神宮茅場、神宮の御塩田などもまわってみると、自然崇拝を基とした 神社本来の姿を再発見できるかもしれませんよ^^